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艾未未氏 ロンドン個展で人権を訴える

2015年10月07日

【新唐人2015年10月08日付ニュース】

中国当局によりかつて81日間、身柄を拘束されたこ芸術家の艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏が、先日、ロンドンで個展を開きました。同氏の個展としては最も規模が大きく、後世に遺すために、中国共産党統治下の中国を完璧に表現しているそうです。また、習近平(しゅう きんぺい)国家主席が訪米した際、ワシントンの報道博物館「ニュージアム(Newsewm)」も抗議活動に加わり、入り口に中国語の横断幕を初めて掛けて人権に注目するよう、呼びかけました。

 

艾未未ロンドンで個展を開き、真実を遺す、当局の荒唐無稽さを訴え

 

イギリス、ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(Royal Academy of Arts)の中庭には、枯れた巨木を組み合わせた作品「ツリー(Tree)」が展示されています。

 

メインホールに入ると、中央の床に96トンの鉄筋で創作された作品「ストレート(Straight)」が展示されています。この鉄筋は、2008年に起きた汶川(ぶんかわ)大地震の時に倒壊した手抜き工事で建設された学校のもので、曲がりくねった鉄筋一本一本を真っ直ぐに伸ばしています。壁には、中国政府が公開拒否をした、地震で犠牲になった学生数千人の名簿が、民間のボランティアにより集められ、貼られています。

 

別の展示室には大理石でできた草地が敷かれ、上にはベビーカーが停まっています。一見、温かな雰囲気ですが、隅の方には監視機が設置されており、一挙一動を監視されていることを物語っています。

 

次のホールには、鉄の箱が並べられています。来場者は、側面の小さな窓や天窓からしか獄中の艾未未氏と2人の看守を見ることが出来ません。狭い空間、拷問を受ける生活。これは全て艾未未氏が体験した記録です。

 

習近平訪米 「ニュージアム」初の中国語による人権呼びかけ

 

艾未未氏の作品が歴史の目撃証言を残すためのものならば、ワシントンのニュージアム(Newseum)が、習主席訪米の際に、初めて入口に中国語の横断幕を掛けたのは、中国共産党に対し人権についての呼びかけを行ったことになります。

 

「釈放中国人権捍衛者(中国の人権活動家を釈放せよ)」など6本の横断幕が人々の目を引いています。また、来館者が分かりやすいように、博物館の前にある掲示板には収監されている中国人記者や人権活動家の写真と簡単な紹介が、中国語と英語で掲示されています。

 

訪米期間中、習近平主席には抗議がついて回りました。ホワイトハウスから数区画しか離れていないニュージアムも抗議に参加しました。ニュージアムは、さらにフリーダム・フォーラムも開催し、基本的人権への注目を呼びかけ、中国共産党政権下で生活する記者、人権保護活動家および信仰団体がどのように扱われているかを全世界に訴えました。

 

ニュージアム社長兼CEOのジェフリー・ハーブZX_スト(Jeffrey Herbst)氏は、『ウォールストリート・ジャーナル』に対し、「中国共産党による反対者迫害のやり方は他の独裁者の手本にされてしまうので重大だ。世界人口の5分の1(19%)を占める中国に自由がないのであれば、全世界が自由を得たとは言えない。」とコメントしています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

              

http://www.ntdtv.com.tw/b5/20151004/video/157541.html(中国語) 

(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

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